過去最高難易度に挑戦2017.08.16

先日、難題の注文が飛び込んできました。

 

社印、役職印などでよくある、二重丸のハンコ。
ただし、サイズは16.5㎜。外周の文字は、25文字もあります。
普通に機械で彫ろうとしたら、確実に文字がつぶれてしまう細かさです。

 

それゆえ他店では断られてしまったそうで、流れに流れて、一級技能士である自分の元へやってきたという流れ。
となれば、手彫り職人として実力を発揮しなければとお受けしました。

 

 

ハンコを彫るやり方には主に三種類あり、
機械彫り(パソコンのフォントを使い、機械で彫っただけのもの)
手仕上げ(手で書いた印稿を用いて、機械で荒彫り、手で仕上げる)
完全手彫り(印稿から仕上げまで、全て手作業)
の三つがあります。

 

今回は、金額と納期の関係で手仕上げで。
普段の注文もほぼ全て手仕上げで彫っています。

 

 

さすがに外周に25文字となると、文字を並べるのだけで一苦労。
パソコン上で微調整を繰り返しつつ手で書いていき、過去に作ったどのハンコよりも細かい印稿が出来上がりました。

 

続いてこの印稿をそのまま機械に読み込ませるわけですが、あいにくソフトがそれほど高性能ではないため、読み込んだ印稿はひどい状態。
なので、また手作業で一本一本修正していかなければなりませんでした。
結果として、自分で荒彫りするのと同じくらいの時間はかかったかもしれません。

そしてようやく機械彫りを開始し、なんとか思い通りの出来に。

 

繰り返しますが、普通に機械彫りをしたら確実に失敗するサイズです。
手間と時間を惜しまず、実力のある人が調整をしなければここまでたどり着けません。
機械任せで自分で彫ることができない、素人がやっているハンコ屋では不可能です。

 

 

そうして荒彫りを終えたハンコを、職人が手で仕上げます。

 

 

こちらはその途中経過です。

仕上げ前と、仕上げ後の差がはっきり分かるかと思います。
ここまでやってこそ、本物の手彫りハンコとして命が吹き込まれます。

 

大変な仕事ではありましたが、貴重な体験をさせていただいたことに感謝です。

 

実は別件で似たようなご注文が来ていますので、そちらも全力で取り掛かろうと思います。


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