堀松印房

ドキュメント:歳の印2019 その14「捺印」2019.12.14


ハンコは、彫っただけでは完成ではありません。
ちゃんと捺せて初めて完成です。

 

逆にちゃんと捺せないのであれば、失敗作になってしまいます。
なので、捺印というのは、今までの努力が報われるかどうかが決定する瞬間とも言えます。

 


さて、この歳の印。
この大きさですから、普通に捺そうとすると一筋縄ではいきません。
正直に言いますと、自分も普通の方法でちゃんと捺せる自信はありません。

 


ちなみに、大きなハンコには、きれいな印影が取れるようにある加工がされています。
実は印面の真ん中が盛り上がるよう、わずかに曲面になっています。
逆に真っ平では、捺した時に真ん中がうまく捺せないことがあるためです。
主に3センチを超えるハンコには、この加工をすることが多いです。

 


今回この歳の印にも、曲面加工はしてあります。

しかし期限が迫っていますし、確実に印影を取るために特殊な方法で捺します。


最初は普通に上から押し付け、そこから上下を裏返し、紙の上からこする。

 

条件として、プロのハンコ屋が使う朱肉、印泥を使うこと。
印泥は普通の朱肉より粘着力があるため、裏返すときに紙がはがれることがなくなります。

 

印泥についての解説はこちら

利点は、紙の裏から写り具合が分かるので、調整がしやすい。結果として失敗が減ります。

 


もちろん紙の質にも左右されますし、印泥の状態も重要です。
ハンコが大きくなるほど、捺印の難易度は跳ね上がります。


そのため、使えそうな印影がとれるまで20回は捺しました。


ここまでやって、ようやくほっとできました。
あとは納品して終了です。

 


印稿作り、道具作りから始まり、200時間を超える彫刻作業。
途中体を壊しながらも、ひたすらに彫り続けておよそ二ヵ月。
100%の力を出せたとは言えませんでしたが、期日前に終わってよかったです。

 


すでに公式サイトでは紹介記事が掲載されています。
よろしければご覧ください。

歳の印HP→ http://jskai.net/637.html

 


この歳の印は、すごい場所に展示されるそうです。
その時にはまた改めてお知らせいたします。

 

 


     

 


長い間、お付き合いありがとうございました!

 

 

 


◆ 動画 ◆

 

 

【手彫り】歳の印を彫る。05捺印


YouTube
https://youtu.be/ujT2L3m6x9M


ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36085827

 


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