血の通った仕事2018.07.31

 

 

写真は、購入した印材を削って印面調整したところです。

 

機械彫りとは違い、職人の手が入ることで、すでにここから差が生まれます。
印面が平らでないと、きれいな印影は捺せません。

 

 

完全手彫りのハンコを注文される方は本当にまれです。
月に一本あるかどうか。
時間もかかるし、決して安い買い物ではないので当然かもしれません。

 

しかし、その高いハンコを手にされたお客様の多くが、買ってよかったとおっしゃいます。

 

職人にとって、これに勝る喜びはありません。
長い修行の末に身に着けた(もちろん今も修行中ですが)、唯一無二のハンコを生み出す技術が認められた瞬間です。
続けてきてよかった、と心から思います。

 


つい昨日も、お客様からお礼のメールをいただきました。
大切に使います、と。

 

機械彫りしただけの劣悪品がはびこる昨今、それでも「本物」を求めて当店を見つけてくださったことに感謝です。

 

こちらこそありがとうございました!

 

 

手で彫れる人が少なくなり、ハンコの価値が下がる一方の世の中です。
この流れを変えるのは途方もない困難なことでしょう。

 

でもせめてもの抵抗として。
一級技能士として。
「本物」を発信していくことは続けていきます。

 

喜んでいただける方がいる限り。


秋の大会へ向けて2018.07.16

判下練習

 

毎年大阪で開催されるハンコの大会、大印展。
去年の大会では、出品した作品がまさかの誤字で失格。
そのリベンジを誓い、少しずつ作品作りを続けております。

 

その中で、ゴム印の印稿となる判下づくりのために、なるべく毎日筆を持つようにしています。
いくら彫る技術があっても、ちゃんとした文字が書けるようにならなければ意味がない。
一級印章彫刻師の名の恥じないよう、日々精進です。

 


自分の場合、何度も何度も同じ文字を書くのは苦になりません。
なぜなら、書くたびに新しい発見があるからです。

 

思い描く理想の形へと近づけるために、細かい修正点を改善していくことで上達していく。
ハンコづくりでも、細かい修正を重ねていくことで完成していく。
その共通点があるからかもしれません。

 


今度こそ金賞を取れるように、がんばって完成させます。


変なところにもこだわる職人の性2018.06.26

ハンコを彫るのに使う彫刻刀、印刀は毎週砥ぐようにしています。
切れ味が落ちてはまともに仕事ができませんので。

 


それとは別に、家にある包丁もたまに砥いでいます。
とはいえ、もちろん印刀を研ぐのとは全く勝手が違うので、少し切れ味が復活したかな?程度です。
もっと練習すれば、それこそ新聞紙をスパーっと切れるようになるんでしょうけども。
プロの切れ味を求めているわけではないので、うちはこれくらいがちょうどいいのかもしれません。

 


さて、ここからが本題。

 


長年使用している自分のハサミの切れ味がだいぶ落ちてきたので、これも自分で砥いでみることにしました。
手のひらサイズのダイヤモンド砥石を手に入れたので、ためしにやってみようと。

 

最初こそ苦労ましたが、慣れてくればそれなりに砥げるようになりました。
切れ味もだいぶ復活です。
でもこれで満足せず、さらに印刀を仕上げるいつもの砥石でさらに砥いでみました。

 

 

 

 

驚きの切れ味!! 開閉に全く抵抗がない!!

 

ダイヤ砥石と仕上げ砥石では細かさが段違いなので、新品のように生まれ変わりました。
ひょっとしたらそれ以上かも。
自分でも驚きです。

 


切れ味が悪くなったらすぐ買い替える、という方も多いと思いますが。
自分の道具はとことん面倒見て使い続けたい。砥ぐ技術があるんだから、応用しない手はない。
そんな職人のもったいない精神。

 


十分に応用できることがわかったので、家にある別のハサミも砥ぎました。

 

うまくやれば商売できるかも(笑


ここで専門家の出番です。2018.06.06

今まで、ハンコに関する動画を30本以上作ってきました。

 

実はそれらすべてで使っていたのは、ビデオカメラではなく、デジタルカメラの録画機能でした。
最初はそれでも満足していましたが、最近ではどうしても画質の粗さが目立つようになり。

 

やはりちゃんとしたビデオカメラを買おう。と思い立ち。

 

 

  


ついに購入しました!!

 

将来的に4K対応のものが欲しかったのですが、さすがに高くて断念。
でもフルハイビジョンでも、十分に鮮明な動画が撮れました。

 

このカメラのポイントは、「ワイプ撮り」という機能。
前方の被写体を撮りながら、撮っている本人や横にいる人まで撮れるというものです。
正直、買ったときは使うかどうか疑問でした。
しかしハンコを彫る動画に、彫っている本人も映るというのはかなり有効だと気付きました。

 

高画質で動画が撮れるし、予想外の活用法も発見。
実にいい買い物をしました!

 


まだまだ操作に慣れる段階ですが、今後は格段に画質の上がった動画が作れそうです。

 


ミニグラインダー2018.05.27

グラインダー

 

 

先日、彫刻機をいただいた知人のハンコ屋からは、ほかにも受け取ったものがあります。

その一つが、こちらのミニグラインダー


簡単に言えば、回転する円盤状の砥石に刃物を当てて削る機械です。
刃物の研ぎ屋さんなどでは、でっかい砥石を回転させて包丁を研いだりしますが、そのミニチュア版ですね。

 

はんこの彫刻機で一番大事な部品の一つが、なんといっても針です。
これがないと彫れません。
何本も彫って切れ味が落ちてきたら、砥ぎなおす必要があります。
通常であれば機械のメーカーさんなどに頼みますが、当然時間もお金もかかります。

 

でもこのグラインダー一台あれば、いつでも砥げるし電気代しかかからない。
しかもこちらは彫刻針を研ぐために作られているものなので、操作が簡単なうえに仕上がりがきれい。

刃を固定する部分は、カチッカチッと15度ずつ回転できるので、針が2面から最大24面まで削れます。
お店によっては、3面だったり4面だったり。いただいた光電式彫刻機の場合は8面でした。
手でやろうとするならよほど熟練した技術が必要なところが、すごく簡単に針が砥げるわけです。
実に優れものです。

 


難点を言えば、かなりの騒音が出ることと、粉が飛び散るので砥石の周りにカバーが必要なこと。
邪魔にならない程度に、周りにビニール袋をかぶせるとだいぶ粉の飛散は防げますが、やはり完全ではなく。
ある程度は覚悟してやる必要があります。
あとは、対応する針の太さが限定的。
ためしに別の知人の彫刻機の針をお借りしたところ、太すぎて金具に固定できませんでした。
刃先の形だけでなく、太さにまでバリエーションがあることを初めて知りました。

 


現在はハンコ関連でしか使っていませんが、せっかくなのでどんなことで応用できるか考えようと思います。


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