東京都世田谷区道路建設局2017.05.08

 

24mm(八分角)篆書・印篆:東京都世田谷区道路建設局

 

今回は枠が太く、逆に字が細いというパターン。
横文字三行で、しかも行によって文字数にばらつきがある。
となれば、一文字一文字ではなく、全体的にバランスを考えながら彫らなければなりません。
文字によって太さが変わってはいけないし、横の字と高さも揃えなければならない。
一文字ずつ仕上げていっては、確実に失敗するでしょう。

 

なので、それぞれの文字のメインとなる線、字の輪郭を形作る線から先に仕上げ、最後に中身を仕上げていきました。
一部分にのみ集中することなく、ほかの字とのバランスを常に考え続けて彫りあげる。
言うだけなら簡単ですが、これもまた経験から学んでいくしかありません。

 

もちろん、自分もまだまだ勉強中です。
先生からは字が硬いと言われましたし、次回は気をつけねば。


篆書:南伊豆児童遊園地印2017.05.07

 

24mm(八分角)篆書・小篆:南伊豆児童遊園地印

 

この中で一番よくできた文字は、童の字でしょう。
これだけ細かく、しかも左右対称の文字は彫るのが大変難しい。
彫っている間も何度も鏡で確認しながら、かなり気を付けながら彫りました。

 

ですがその反面、ほかの字でバランスがおかしい部分がいくつかあるので、今後の課題ですね。
集中力を保つのも大変です。


篆書・小篆:京極旅館2017.05.04

 

24mm(八分角)篆書・小篆:京極旅館

 

まだまだ修行中ゆえに、苦手分野はたくさんあります。
その一つが、この小篆という書体。
同じ篆書でも印篆との大きな違いは、柔らかい曲線が織りなす優美さと言えるでしょう。

 

しかし今回の作品、先生の評価は「線が硬すぎる」。
自分としては柔らかさを意識した方なのですが、なるほど後で見れば、まだまだ小篆らしさは足りず。
ですがこればかりは言葉で説明するのが難しく、経験から学ぶほかありません。

 

もっと先人の作品を観察し、自分の中で消化しなくては。


篆書・小篆:鶴田希2017.05.01

 

15mm(五分丸)篆書・小篆:鶴田希

 

印面に三文字を彫る場合、2:1もしくは1:2で彫る必要があります。
縦に三文字入れる場合もありますが、文字がつぶれてしまうのでよほどのことがない限り二行にします。

 

今回のように鶴という画数の多い字がある場合は、可能であればその字だけで一行にしたい。
でも鶴田という苗字を分けるのはおかしいので、鶴田で一行にするほかなく、しかも名前は希という画数が少ない字。
非常にやっかいなパターンだと言えるでしょう。

 

しかしそこをなんとかするのが、一級技能士の腕の見せ所です。
もしこれを機械で彫ると、等間隔で字を配置してしまうために、鶴の字だけがかなり細かくなってしまい全体的にバランスがおかしくなってしまうでしょう。
そこで、田の字と希の字を小さくし鶴にスペースを譲ることにより、そのアンバランスさを軽減しています。
そのさじ加減はかなり微妙ではありますが、結果として全体的にまとまったハンコになっていると思います。


篆書:富士山本宮浅間大社2017.04.29

 

30mm(一寸角)篆書・印篆:富士山本宮浅間大社

 

今年2月に開催された、第29回技能グランプリで彫ったものです。
何ヶ月も前から準備と練習を重ね、当日7時間かけて彫りあげました。

 

ちなみに、他の作品よりも色が濃いのは、朱肉ではなく印泥を使っているからです。
印泥の中の美麗という種類は、濃く落ち着いた色が特徴。ここぞというときに使います。

 

結果として入賞することはできませんでしたが、大変いい勉強になりました。
傾向として印篆は上位になりづらいというのと、今見るとところどころに改善点が見受けられます。

 

入賞者との実力の差を痛感しつつ、次回はもっと上を目指したいと思いました。