切り回し終了2017.02.22

 

先日もお伝えしたかと思いますが、現在、一辺25㎝もある巨大なゴム印を彫っています。
ハンコの講習会で出された課題です。

 


手彫りゴム印の工程としては、
・図案をゴム板に転写する
・文字の輪郭に沿って、切れ込みを入れる(切り回し)
・文字と文字の間、余分な部分をさらう(浚い)
が主な柱となります。

 

木などに彫る木口彫刻と違い、ゴム印は工程数が少ないですが、ある意味木口より厄介です。
なにしろゴム印用の刀は木口よりも厳密に切れ味が求められますし、メンテナンスや砥ぎの頻度も高い。
下手に扱うと、5分も待たずに刀が使い物にならなくなります。
だからこそ高度な技術が必要で、以前に比べて需要も激減しているので、手彫りゴム印の職人は全国でもごくわずかです。

 

そんな難易度の高い技術だからこそ、学ぶのは楽しいし、未熟ながらも今こうして彫れていることに喜びを感じます。
今後も続けていきたいですね。

 


話を戻して、この巨大なゴム印。百福。
文字通り百通りの福の字が並ぶ課題ですが、ようやく切り回しの工程が終わりました。
一見しただけだと分からないので、丸の中だけ先にさらった状態です。
今後、文字の間や枠の外側をさらっていくわけですが……さて、あと何回刀を砥ぐことになるのやら。


第29回技能グランプリ2017.02.13

 

 

2月11日(土)、朝3時に起きて5時前に出発し、新幹線で向かうは静岡県。
そこから徒歩で30分、着いたのはツインメッセ静岡。

技能グランプリの会場です。

 


 

 

本当は静岡駅から送迎バスが出ているのですが、到着したのが早すぎたので歩きました。
しかも会場に着いたのも早すぎたために中に入れず、しばらく外で待つことに……。

 


 

 

中に入り、さっそく印章木口彫刻のスペースへ。
整然と並ぶ机を見て、いよいよという感じ。
抽選で決まった自分の席は、一番後ろでした。多少はやりやすいかな?

 


 

ですがいざ競技が始まれば、周りのことなど気にしていられません。
ただ一心不乱に彫り続けるのみ。

 

昼休憩と、3時ごろにも短い休憩を挟みつつ、朝から7時間。
なんとか時間内にすべて彫り終えることができました!
小さいミスはありますが、おおむねよくできた方だと思います。

 


 

終わってからしばらくは、手が痛いし疲れたしでしばらく放心してました。
まさしく燃え尽きた状態。

 

でも同時に、やりとげた達成感でいっぱいでした。
全国の仲間と一緒に挑んだ、技能グランプリ。
初めての参加でしたが、とてもよい経験になりました。

 

機会があれば、また参加しようと思います。
できれば次回はまた東京でやることを願って。(笑

 


参加選手はもちろん、審査員の方々やスタッフの方々、本当にお疲れ様でした!
ありがとうございました!

 


ちなみに、審査結果はまだ分かりません。
ですが表彰台に登らないことは確実です。呼ばれませんでしたので。

 


翌日の一人旅についてはまた後日……。


本番まであと二日。2017.02.09

 

技能グランプリ本番まで、とうとうあと二日となりました。

 

本番前最後の、印刀砥ぎを終わらせました。
万全とまでは言えませんが、出来る限りのことはしました。
明日は手を休めて、あさっての本番に挑むのみ。

 

幸い、当日の天気は問題なさそうです。
あとは交通機関が遅れないことを祈るばかり。


ちなみに、11日が本番で、翌日12日は静岡の熱海を観光する予定です。
テレビでも取り上げられる熱海梅園や、大楠で有名な来宮神社などに行ってみようかと。
ここまで本格的な一人観光は初めてなので、楽しんで来ようと思います。


失敗の跡2017.01.30

 

手彫りハンコ職人の命ともいうべき、印刀
これがないとハンコが彫れません。
刃や柄など材料は購入しますが、組み立てとメンテナンスは全て自分でやらなければなりません。

 

刃物ですので、使い続けていれば切れ味が落ちます。
なので定期的に砥石で砥ぐ必要があるのですが……これが本当に難しい。
修行を始めて7年になりますが、いまだに満足の砥ぎができたことがありません。

 


写真は数本ある印刀のうちの一本の刃先ですが、ご覧の通り大きな傷がついています。
これは修行を始めたころに、砥ぎに失敗して変な角度がついてしまった跡です。
大小の差はあれど、どの印刀も似たような跡があります。
今でこそなんとか彫れる状態にはなっていますが、これを見るたびに自分の力不足を痛感します。

 

道具を最高の状態に保ち続けることも、プロである職人の条件。
今後も砥ぎ続け、この傷がなくなるころには……今よりもっと上達していると願うばかりです。
何年かかるか分かりませんが……。

 

そんなことを思いながら、今日も砥石と刃物に向き合いました。


第29回技能グランプリ 東京都代表選手団激励会2017.01.26

 

来月、静岡にて行われる技能グランプリまであと二週間となりました。

 

それに先立ち、自分も含め東京の出場選手たちを激励する会が都内で行われました。
全国各地でも毎回行われるものらしいです。

 

写真は、当日着るジャンパーです。
他県の方々も、それぞれに支給された装いで本番に挑みます。
いわば、都道府県別対抗試合と言ってもいいかもしれません。

 

今回、印章木口彫刻で東京から出場するのは、三名。
そのうち、激励会に参加したのは自分のみ。事実上、印章業の代表になってしまいました。
身の引き締まる思いです。
もちろん手を抜くつもりはありませんが、全力で挑む覚悟を固めました。


この半月で、どこまで高みを目指せるか。
練習はもちろん、体調管理をしっかりして当日に挑めるかがカギになります。

あと何回彫れるかな。