堀松印房

これでひと段落2022.03.11

 

 

毎年、ハンコの彫刻技術を競う大会があるわけですが、今年の出品を終えました。

 

第24回 全国印章技術大競技会

 

数か月前から準備し、結果として4本を彫りました。

その中で一番力を入れたのが、写真の角印です。
36㎜の印材に9文字を彫るというもの。


本気で彫ったしかなり丁寧に彫ったのですが、彫りあがったものを見ると……
正直なところ、悔いの残るものでした。

 

彫っている間はいまいちでも推したらうまくいった、というパターンもないわけではないですが、
今回は明らかにうまくいかなかった。
写真に写っている部分だけでも、修正点があります。
取り返しのつかないミス。
頑張っただけにショックが大きいです……。

 

でもこれで、自分の改善点が見えました。
それが分かっただけでも成長できたということ。
彫刻機に頼ってばかりいては絶対に気づかない。

 


今後の仕事に活かされることを願うばかり。


篆書・印篆:起雲閣印2022.02.13

 

24mm(八分角)篆書・印篆:起雲閣印


講習会の課題で彫ったものです。


起雲閣とは、静岡県の熱海にある近代建築のこと。熱海市指定有形文化財だそうです。

 


篆書体は文字それぞれにいろんな形がありますが、いかにそれらから選び取り全体の調和をとるかが大事。
文字がきれいに彫れても、ほかの字とのバランスが崩れていたら、そのハンコは価値をなくします。

 

パソコンフォントを使用した彫刻ソフトのみで作られた機械彫りハンコは、ほぼすべてが無価値だと言えます。

偽造がし放題でハンコとしての意味をなしていないという点でもそうですが、

バランスをとろうという姿勢がないどころか、その知識も技術もない素人が作っているからです。

 

チェーン店などの安売り店には、まず素人しかいません。
なのに、「職人」が彫っていると謳う。
本当にその「職人」とやらは、最後まで手仕事で彫っていますか?
経歴も名前も明かさず、本当に実力のある人が作っているのでしょうか?

安い、早いという理由だけで、そんな店に大事な名前を預けるのですか?


先日も、近所の古いハンコ屋がなくなっているのに気づきました。
職人および技術を軽視し続けてきた結果が、これです。
業界自らが厳しい規定を設けて、安売り店の乱立を取り締まらなければ、この流れは変わらないと思います。


仕事の合間に2022.01.18

 

 

しばらく手を付けられずにいたのですが、久しぶりにゴム印を手彫りしました。


図案は家にあった素材集から。
幅はだいたい4センチくらい。

 

リハビリとして彫ってみて、やはり腕が落ちていました……。
彫り跡を見れば一目瞭然。
二枚目はまだマシなものの、周りの波型がきれいにそろっているのが理想です。
印影には直接関係ない部分ですが、売り物としては失格です。

曲線も甘いし、細かい部分でまだ勘が戻っていない。
定期的に彫る習慣をつけないと……。
一級技能士の名が泣きます。

 


ひと段落したら、また木口の大会作品作りの続きをします。