最後のお仕事2018.05.21
先月、知人より光電式彫刻機をいただいたと書きましたが。
いろいろ試行錯誤を重ねた末、残念ながら仕事には使えないことが結論付けられました……。
シートを透過した光を感知するセンサーが、かなりおかしくなっているようです。
その結果、彫るべきところに刃が下りない。これは致命的でした。
まともに感知しないものだから、今までのシートでは全く彫れたものじゃない。
そこで、より透明なシートを自作してみるものの、それでも完全ではない。
そもそも自作したシートではまともに印稿が書けない。
センサーともなるとさすがに分解しなければならず、でもできたところで治せる保障はない。
修理を頼めるところもない。
もはや打つ手がありませんでした……。
せっかくいただいたのに、機械自体がもう寿命だったようで。
泣く泣く、知人にお返しすることにしました。
ただ、刃が下りないというだけで、回転はできる。
つまり、印材を平らに削ることはできる。
というわけで。
過去に練習で彫った印材を削りなおすことにしました。
短くはなりますが、練習用なので問題なし。
それでも時々深さが安定しなかったり、速度が一定じゃなかったりと、まさに風前の灯火。
燃え尽きる前の最後の仕事を、頑張ってもらいました。
今まで何百本のハンコを彫ってきたのだろう。
元の持ち主に代わって、お疲れ様と言いたいです。