業界トップレベルの実力2016.09.06

先月、東京国際フォーラムにて「ものづくり・匠の技の祭典2016」というイベントが行われました。


公式サイト
http://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo/

 


そこでハンコの技術者集団、技能士会の方たちが手彫りハンコを発信するため参加。
そのイベント内で30分ほど、ステージにて手彫りゴム印の実演を披露しました。


動画はこちら。↓


この動画にて実演をされていた二人の職人、実は自分が通う技術講習会の講師だったりします。
ご指導を受けてもう5年になります。

 

右も左もわからなかった素人が、おかげさまで一級技能士に合格し。
このお二人以外の講師にもご指導を受け、今ではお店を開くまで上達することができました。
感謝してもしきれません。

 

動画での実演を拝見しても、その無駄のない鮮やかな手際と技術に見入るばかり。
お二人のような技術者になりたいと、改めて思ったのでした。

 


ちなみに、自分はこのイベントには行けませんでした。

 

ちょうどそのころ、ビックサイトにて消しゴムハンコを売ってましたので(笑
さすがに二連続でのイベント参加はハードすぎるので辞退しましたが……ほかにもいろいろな業種が参加されていたので、見て回るだけでもおもしろそうです。
次回は果たして。


あくまで手作業。2016.08.25

前回に引き続き、消しゴムハンコのお話。

 


消しゴムハンコ1


消しゴムが彫り終わったら、台木の表に捺印してから裏側に貼り付けます。
もちろんこの台木も、買ってきた木版からノコギリで切り出し、一つ一つヤスリで0.1㎜単位で揃えて削りました。
正直、かなりの重労働です。
あまりに手間と時間がかかるので、次からはすでに切り出してある2㎝キューブをまとめて買ってこようと思います。この前見つけました。
でも見たところ、機械で切ったままのようなので、どちらにしろヤスリで形を整える必要はあります……。
まあ、手間が一つ省けるだけでも良しとします。

 


印袴材料


中身ができたら、外側を保護するケース、印袴を作ります。
なにしろ数が多いので、ある程度まとめて材料を切り出しておいた方が効率的。
写真の量だとだいたい印袴15個分くらいでしょうか。

 

・厚紙(ある程度の厚みがあれば何でもOK)
・紅絹(もみ。赤い加工された絹織物。この部分がハンコ本体に接触する)
・緞子(どんす。外側に貼る、印袴の柄となるもの。折り紙でも代用可)

 

この三つから出来上がります。
本来の印袴は、それぞれ微妙に大きさの違う印材に合わせて作ります。
ですが、台木の大きさをそろえれば同じサイズでたくさん袴が作れるという逆転の発想により量産が可能に。
あくまですべて手作業なので、どうしてもわずかな差は生まれますが、誤差の範囲内です。

 


今回の緞子の柄は4種類に限定していますが、ほかの柄でも販売しております。
もし興味がありましたらこちらからどうぞ。↓
http://horiin.tokyo/shopbrand/hakama-keshihan/


印袴の作り方に関しては、なかなか面倒な作業になるので省きます。
制作動画を見るのが一番なのでしょうが、他の方がネットに上げている動画はどれもいまいち分かりづらい。
機会があれば、紹介動画を作ってみようかと思いますが……果たして要望があるのかどうか。

 

 

消しゴムハンコ2


ともあれ、ハンコと印袴を組み合わせます。
台木も印袴も同じ大きさなので、袴を別の色と取り換えることも可能。

 

最後に、台木の上部を保護するために薄くコーティングして完成です。

 

 

短くまとめる予定でしたが、なかなかの長文になってしまいました。

 

こんな小さなものですが、それだけの手間と苦労の果てに作られているものだということが少しでも伝わればと。

 

大事に使っていただければ幸いです。


冬のイベントに向けて2016.08.24

エモハンコ追加1 エモハンコ追加2

 

先日コミックマーケットが終了しましたが、早くも次に向けて準備を始めました。


通称コミケは、夏と冬の年二回。
今から冬の、しかも参加できるかどうかも分からないイベントの準備。

早すぎるかと思われるかもしれませんが、冬の直前になってちゃんと時間が取れるなんて誰にも分からない。
なので時間のある今のうちに、というわけです。


市販されている消しゴムハンコ用のゴム板と、彫刻刀。カッター。
元絵とトレーシングペーパー。
それだけで消しゴムハンコはできます。

 

今回の場合は数が多いので、トレペである程度まとめて転写してから切り離します。
カッターを使いますが、上から下へ真直ぐ切るのがなかなか難しい。
切り離した壁が直立ではなく斜めだと捺しづらくなってしまいます。

 

それが終わったら彫刻に入るわけですが、消しゴムハンコ作家さんによっては結構彫り方が違うので、いろいろ彫刻動画を見て勉強しました。
普段のハンコを彫るのとは、まったく別のやりかたですし。

 

それなりに慣れてきたものの、まだまだ試行錯誤です。
自分に合った彫り方を早く確立したいものです。

 

ちなみに2×2㎝の消しゴムハンコを彫るのに、早くてだいたい15分かかります。


コミックマーケット90を終えて2016.08.20

夏コミスペース

 

終わってからもう一週間になりますが、先週の土曜日、ビッグサイトで開催されたコミックマーケット90に参加してきました。

 

プロ・アマ問わず、幅広い表現の場として長い歴史を持つこのイベント。
以前は自分も同人誌を作って参加していましたが、今回からは堀松印房としてハンコをメインに出品しました。

 

とはいえ、本来の木口彫刻で作られたハンコではなく、ゴム印や消しゴムハンコ。
それに既存のゲームやアニメをもとに作られた二次創作です。
本来であれば市場に流せないものですが、ファン活動の範囲であればイベントでの頒布も可能。
であるからこそ、3万以上ものサークルが集まる日本最大の同人誌イベントになったとも言えます。

 

上手い下手は関係なく、自分の中から湧き上がる衝動を具現化する。
それを受け入れるのがコミックマーケット。
普段の仕事ではなかなか体験できない、貴重な体験がそこにあります。
割合で言えばグッズサークルは少数ですが、あの場に参加できたというのは大変うれしいものです。


過去に参加したイベントの感想と同じように、やはり手彫りのハンコというものはなかなか珍しかったようで。
驚かれる方が多かったです。
これを機会に、よりハンコの正しい知識を持っていただきたいと思うばかり。
正直、手彫りハンコを宣伝するためにイベントに参加しているといってもいいかもしれません。
ただそれ以上にイベントを楽しんでいるので、半分遊びみたいなものですが(笑

 


並んだ商品は決して多くはないですが、およそ8割が売れました。
今まで赤字続きだったのに、数年ぶりの黒字。驚くべき結果です。
それでも製作費やかかった時間を考えれば、赤字なんでしょうけども。
結果としては満足しています。

 

思ったより反応がいいようなので、次回も同じく消しゴムハンコを用意してみようと思います。
まず抽選で当たればの話ですが。
こればかりは運に頼るしかないですね。

 

 

参加された方、お疲れ様でした!
お越しいただいた皆様、ありがとうございました!


あえてゴム印で。2016.08.05

ゴム印で佐藤

 

講習会で、通常は柘植や牛角などの印材で彫るものを、あえてゴム印で彫るという課題が出ました。
「佐藤」を、楷書、行書、隷書の三種類で。サイズは15mm。

 

さらに転写方法は、雁皮と呼ばれる薄い紙に筆で書いてそれを水で転写する昔ながらの方法。
今までは、印刷した紙を転写液を使って転写する方法がメインでした。
なので慣れない今回のやり方は、まだまだ試行錯誤の段階です。

 

ちなみに、トレーシングペーパーを使っても転写はできます。
筆を使わずともシャーペンでできるので、こちらのが楽と言えば楽かもしれません。


すでに用意された手本の印稿に雁皮を乗せ、上から筆でなぞる。
なんとか形にはなるものの、枠となる円をフリーハンドで書くのがかなり困難。
当然、ゆがんだ枠になってしまいます。
それを転写するわけですから、彫りあがりはお察し、というものです。

 

ただ、このサイズであればゴムでも彫れるということは分かりました。
消しゴムハンコに加え、イベントで売れそうな新商品につながりそうです。