堀松印房

イベント参加のお知らせ:蔵書印祭り(2016.10.29~30)2016.10.04

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(写真は去年のものです)


今年もこのイベントがやってきました。

 

第22回蔵書印祭り

 

毎年神保町で行われる「神田古本まつり」の一画で、東印技術講習会主催で行われる「蔵書印まつり」。
いつもたくさんのお客様でにぎわうこのイベントですが、今年もやるそうです。

 

自分は過去二回、ハンコの実演彫刻を担当しまして、こちらもたくさんの方が見学されていました。
今年も実演をやりたいとは思いますが、まだ決まっておりません。
去年のように、寒風吹きすさぶブースで凍えながら彫ることにならないよう祈ります(笑

 

さすがにもう台風は来ないと思いますが、10月だというのに沖縄に過去最大級の台風が直撃しましたしね……。
何事もなく当日を迎えられればいいのですが。

 


職人の技を直接見ることができる珍しい機会ですので、古本まつりにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。

 


第22回蔵書印まつり
http://www.tokyoinsho.jp/www/zoushoin/

 

神田古本まつり
http://jimbou.info/news/furuhon_fes_index.html


プロとして、職人として……2016.09.17

先日、お客様から問い合わせがありました。

 

15mm丸印でイラストハンコが彫れないかと。

 


当店でイラストハンコとして販売しているのは、18mmと21mmのみ。
それより小さいサイズでは可能か? ということですが……。

 

率直に、図案による、としか申し上げられません。


そもそも、なぜ18mm以上に限定しているかといいますと。
そのサイズが文字とイラストを両立して彫刻できる限界だと判断したからです。

 

もちろんイラストといっても千差万別ですし、星やハートなどの簡単な記号の類なら小さいサイズでも可能でしょう。
しかしここで言うイラストとは、今までブログで紹介してきた高密度のイラストハンコのことです。
あの密度のイラストを15mm以下の丸印で彫れと言われても、もはや物理的に不可能です。
がんばればそれなりのものができるかもしれませんが……商品として成り立つレベルにはならないでしょう。

 

さらにそんな細かい絵を入れてしまったら、彫刻する文字をかなり小さくしなくてはならなくなります。
本来、ハンコ、印章としての一番大事な部分は、言うまでもなく彫刻された文字(印面)です。
イラストが主役になってはいけないのです。

 

イラストハンコを前面に出している自分が言うのもおかしな話だと思われるかもしれませんが、その根本は守っているつもりです。
つまり、ハンコとして一番大事な文字をしっかり主張しつつ、イラストを配置することを常に心がけています。
15mm以下でイラストハンコをお彫することができないのは、そのバランスが取れなくなるからです。

 

 

イラストを配したハンコを販売している通販サイトといえば、全国的に有名な某お店がありますが。

 

最近のラインナップを拝見していると、正直、残念でなりません。
肝心の文字が完全に絵に埋まって見えづらくなってしまっている。
売りにしている絵は線がつぶれてガタガタ、滑らかな線が全く生かせていません。
細かい絵をそのまま機械彫りしているせいです。
あれではどんなに頑張っても、きれいに捺せるわけがない。
よそ様のお店をあまり悪く言いたくはないのですが、プロとして、一級技能士としてあれを認めるわけにはいかないのです。
広い目で見れば、ハンコ自体の価値を下げ、業界の衰退を加速させかねない。
ただでさえ、機械彫りの大量生産された粗悪品が広く浸透してしまっているのが現状です。
本来のハンコとはどんなものなのかを、発信し続けるのが技能士としての自分の務め。
中途半端なものを作ってはならない。

 


やや話がそれてしまいましたが、たとえそれがイラストを入れたハンコであったとしても。
職人として本気で取り組みます。
ゆえに譲れない境界線があるということを、ご理解いただきたいのです。


このことについては、ハンコの知識にて後日改めてまとめたいと思います。


業界トップレベルの実力2016.09.06

先月、東京国際フォーラムにて「ものづくり・匠の技の祭典2016」というイベントが行われました。


公式サイト
http://www.monozukuri-takumi-expo.tokyo/

 


そこでハンコの技術者集団、技能士会の方たちが手彫りハンコを発信するため参加。
そのイベント内で30分ほど、ステージにて手彫りゴム印の実演を披露しました。


動画はこちら。↓


この動画にて実演をされていた二人の職人、実は自分が通う技術講習会の講師だったりします。
ご指導を受けてもう5年になります。

 

右も左もわからなかった素人が、おかげさまで一級技能士に合格し。
このお二人以外の講師にもご指導を受け、今ではお店を開くまで上達することができました。
感謝してもしきれません。

 

動画での実演を拝見しても、その無駄のない鮮やかな手際と技術に見入るばかり。
お二人のような技術者になりたいと、改めて思ったのでした。

 


ちなみに、自分はこのイベントには行けませんでした。

 

ちょうどそのころ、ビックサイトにて消しゴムハンコを売ってましたので(笑
さすがに二連続でのイベント参加はハードすぎるので辞退しましたが……ほかにもいろいろな業種が参加されていたので、見て回るだけでもおもしろそうです。
次回は果たして。


あくまで手作業。2016.08.25

前回に引き続き、消しゴムハンコのお話。

 


消しゴムハンコ1


消しゴムが彫り終わったら、台木の表に捺印してから裏側に貼り付けます。
もちろんこの台木も、買ってきた木版からノコギリで切り出し、一つ一つヤスリで0.1㎜単位で揃えて削りました。
正直、かなりの重労働です。
あまりに手間と時間がかかるので、次からはすでに切り出してある2㎝キューブをまとめて買ってこようと思います。この前見つけました。
でも見たところ、機械で切ったままのようなので、どちらにしろヤスリで形を整える必要はあります……。
まあ、手間が一つ省けるだけでも良しとします。

 


印袴材料


中身ができたら、外側を保護するケース、印袴を作ります。
なにしろ数が多いので、ある程度まとめて材料を切り出しておいた方が効率的。
写真の量だとだいたい印袴15個分くらいでしょうか。

 

・厚紙(ある程度の厚みがあれば何でもOK)
・紅絹(もみ。赤い加工された絹織物。この部分がハンコ本体に接触する)
・緞子(どんす。外側に貼る、印袴の柄となるもの。折り紙でも代用可)

 

この三つから出来上がります。
本来の印袴は、それぞれ微妙に大きさの違う印材に合わせて作ります。
ですが、台木の大きさをそろえれば同じサイズでたくさん袴が作れるという逆転の発想により量産が可能に。
あくまですべて手作業なので、どうしてもわずかな差は生まれますが、誤差の範囲内です。

 


今回の緞子の柄は4種類に限定していますが、ほかの柄でも販売しております。
もし興味がありましたらこちらからどうぞ。↓
http://horiin.tokyo/shopbrand/hakama-keshihan/


印袴の作り方に関しては、なかなか面倒な作業になるので省きます。
制作動画を見るのが一番なのでしょうが、他の方がネットに上げている動画はどれもいまいち分かりづらい。
機会があれば、紹介動画を作ってみようかと思いますが……果たして要望があるのかどうか。

 

 

消しゴムハンコ2


ともあれ、ハンコと印袴を組み合わせます。
台木も印袴も同じ大きさなので、袴を別の色と取り換えることも可能。

 

最後に、台木の上部を保護するために薄くコーティングして完成です。

 

 

短くまとめる予定でしたが、なかなかの長文になってしまいました。

 

こんな小さなものですが、それだけの手間と苦労の果てに作られているものだということが少しでも伝わればと。

 

大事に使っていただければ幸いです。


冬のイベントに向けて2016.08.24

エモハンコ追加1 エモハンコ追加2

 

先日コミックマーケットが終了しましたが、早くも次に向けて準備を始めました。


通称コミケは、夏と冬の年二回。
今から冬の、しかも参加できるかどうかも分からないイベントの準備。

早すぎるかと思われるかもしれませんが、冬の直前になってちゃんと時間が取れるなんて誰にも分からない。
なので時間のある今のうちに、というわけです。


市販されている消しゴムハンコ用のゴム板と、彫刻刀。カッター。
元絵とトレーシングペーパー。
それだけで消しゴムハンコはできます。

 

今回の場合は数が多いので、トレペである程度まとめて転写してから切り離します。
カッターを使いますが、上から下へ真直ぐ切るのがなかなか難しい。
切り離した壁が直立ではなく斜めだと捺しづらくなってしまいます。

 

それが終わったら彫刻に入るわけですが、消しゴムハンコ作家さんによっては結構彫り方が違うので、いろいろ彫刻動画を見て勉強しました。
普段のハンコを彫るのとは、まったく別のやりかたですし。

 

それなりに慣れてきたものの、まだまだ試行錯誤です。
自分に合った彫り方を早く確立したいものです。

 

ちなみに2×2㎝の消しゴムハンコを彫るのに、早くてだいたい15分かかります。