堀松印房

”意到神存”を彫る。2020.10.06

 

 

講習会で出た課題を彫ってみました。

うっかり切れ味の落ちたままの印刀で彫ってしまったので時間がかかってしまいました。
カーボン印材を手彫りなんてするから……。


次回はイラストハンコの予定です。
過去最大のサイズと難易度に挑戦。
すでに彫り始めていますが、いつ完成するかは未定です。

 

 

動画も作ってみました。↓


■YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=BR3XU9nrfSw


■ニコニコ動画

https://www.nicovideo.jp/watch/sm37631706


篆書・小篆:心無累2020.09.27

 


24mm角(八分角)篆書・小篆:心無累


講習会で彫ったものです。


心無累とは、心に煩わしいことがないこと。


このように三文字を角印に配字する場合、二文字の方を幅広に、一文字をやや狭くします。
どちらに偏っても全体のバランスが崩れてしまうので、ちょうどいい位置をとるのが難しいです。

さらに左右対称、しかも田が多い文字ともなると、曲がらずに彫り上げることはかなりの技量を必要とします。
そういう意味でも、なかなかいやらしい課題でした。

 


小篆にしてはやや線質が硬いのと、心の字がやや太くなってしまった。
それ以外はよくできたと、先生に褒めていただきました。


今後も頑張ります。

 


カーボン製の印材を手彫りする2020.09.24

 


生まれて初めて、カーボン製の印材に手彫り彫刻してみました。
下請け仕事で。

 

本来なら手で彫ることのできない、機械彫り用の印材なのですが……。
フルカーボンではなくソフトなので、手でも彫れると言われ。

これも経験だと挑戦してみました。

 

 

まず結果から言いますと、かなり硬い。
カーボンなので当然ですが、これは手で彫るものではない。

 

極小の砂をガチガチに固めたような感じで、かなり力を入れないと彫れない。
印刀をがっちり固定し、ミスしないよう普段より力んで彫ることになる。

荒彫りの半分もいかないくらいで、両腕が悲鳴を上げました。
とても彫り続けられませんでした。

 

数日かけてなんとか彫り上げることができたものの、腕のダメージは大きかったです。
無茶な彫り方をしたせいで、思い通りに彫れないし、不満の残る出来となりました……。

一本彫っただけで、印刀まで削れてまともに使えなくなりました。

 

 

表面に特殊なコーティングがされているせいか、印面の円の外側付近に変な線が入っている。
いくら削っても取れません。
削りカスも極小なので、ずっと吸っていたら体にも悪そう。

 

見た目はオシャレだし、硬いので人気の印材ですが。
手彫りに向いていないと判明したので、自分の店に加えることは無いと思います。

 


およそひと月かけて…2020.09.20

 

毎年出品している大印展が今年は中止になり。
発表の場をなくしてはならないと代わりに開催されることになった、令和印章修練会

 

その作品作りがようやく終わりました。
あとは印影を台紙に貼って発送するのみです。

 


その出品作品のひとつ、角印。

仕上げ前と仕上げ後の写真を並べてみます。

 

  

 

仕上げをする前と後で、これだけ変わります。

線質が洗練されているのが分かりますでしょうか?

 


この仕上げをしないまま、大量の安価なハンコが流通しているのが現実です。

 

理由は簡単。

 

できる人が少ないからです。

 


ハンコ屋の看板を掲げておきながら、手でハンコを彫れる人間がいないケースがほとんど。
外注という形で、職人に彫ってもらう場合もありますが、それはまだマシなほう。

 

PCフォントを並べ、機械で彫っただけの粗悪品をさも当たり前のようにお客様に提供する。
そんなお店をハンコ屋と言っていいのでしょうか?

 


安いハンコには、理由がある。
いくらでも偽造ができる大量生産品。
そんなハンコに、あなたの大事な財産、権利を預けられますか?

 


超希少象牙2020.08.13

 

この一ヶ月は、珍しく次から次へと注文が入り、毎日忙しくしておりました。
ここまで続けて象牙を彫ったのは初めてです。

 


ご存知の方も多いと思いますが、象牙は印材の最高級品。
最も印材に適した材料として、昔から重宝されているものです。

 

牙の中心部分からわずかにしか取れない上質な象牙は、目が詰まっていて商品として大変すぐれているだけでなく、
彫る側からしても、並の象牙よりも彫りやすいです。

 

 

さて、最高級の象牙の中でも、さらに希少な象牙があるのをご存知でしょうか?

 

横目(または日輪)です。

 

 


こちらは4本とも象牙ですが、右端の一本だけは横目です。

 

芯に対し縦に切り出したものを印材とするのが普通ですが、横目はその名の通り、印材の側面を、芯が貫いている形です。

大変珍しいのでめったにお目にかかれない高額な印材なのですが、問題は層の向き。

彫る側からしたら、横に走る層を精密に彫らなければならないわけです。

 


結果から言いますと、ものすごく彫りづらかったです。

 

なにしろ、普段の彫り方が通用しない。
同じように彫っていたら、ボロボロと欠けてしまい、とても細かい彫刻などできない状態でした。

 

でもそこはプロですから、彫り方に少し工夫をしてなんとか彫り上げることができました。
いつもより時間はかかりましたが。

 

 

ただの希少価値というだけでなく、単に彫れる人が少ない、職人に嫌われる。
なかなか見ない印材という理由は、いろいろありそうです。