堀松印房

ドキュメント:歳の印2019 その6「荒彫り」2019.12.05

 

ここからはひたすら自分との闘い。

文字を残しつつ、赤い部分を彫り続けます。

 


よくコメントでいただくのですが、ここでいう「荒彫り」とは、職人にとっての荒彫りです。
一般の方から見ると、もうこの時点で極小の世界です。

 

ですが、ここまでなら機械でもできること。

本物のハンコは、職人による手仕事が施されて初めて完成します。

その違いを示すことができなければ、職人に存在価値はありません。

 

つまり、職人にとって、荒彫りとは通過点に過ぎないということ。

 


もちろん、ないがしろにしていいというわけではありません。
この荒彫りの出来によって、のちの仕上げ作業にかなり影響します。

 

おおまかな文字の形を残しつつ、次の作業がやりやすいように気を配る。

 

機械でもできる作業なので、ある程度気楽といえば気楽な作業と言えます。

むしろ、手作業の方が大変でしょう。なにせこの文字数ですから。

 


ならば、なぜ機械ではなく手で彫るのか。

 

単純に、このサイズのハンコを彫れる機械がないからです。

 

 


 

 

などといろいろ考えながら彫り続けて95時間弱。


荒彫り終了です。

 


締め切りまで、残り25日。


続く。

 

 

 

 

◆ 動画 ◆

 

【手彫り】歳の印を彫る。02荒彫り⑤95時間弱荒彫り終了


やっと荒彫り終了。これで折り返しです。


YouTube
https://youtu.be/nZ2zf3o3OzQ


ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36046580

 


ドキュメント:歳の印2019 その5「転写」2019.12.04


9センチもの巨大なハンコは、見るのはもちろん触るのも初めて。
緊張はしますが、気合を入れます。

 


まず最初は、印面調整。

 

購入時のハンコは、印面が平らではありません。
転写あるいは字入れをするときのために、ツルツルにしておく必要があります。
しかし普段使っている砥草(細かいヤスリのようなもの)は、小さすぎて一部しか削れません。

 


そこで今回用意したのは、篆刻(石のハンコ)用の合板研磨ヤスリ。
砥草よりだいぶ大きい、金属製のヤスリです。
これなら巨大なハンコも削れます。

 

ある程度削れたら、砥草で円を描くように。
これでかなりツルツルになります。

 

この時、中心が盛り上がるように周りを少し多めに削ります。
というのも、大きなハンコであればあるほど、平面のままでは捺しづらくなるからです。
21mmを越えるハンコは、おそらくこの処理が必要になります。
材質にもよりますが。

 

 

続いて墨打ち。

 

動画では最初指で塗っていましたが、それだとかなり凸凹になってしまいました。
なので、太めの筆を使って改めて塗りなおしました。

 


次に転写。最初の難関です。

 

ここまで大きな印面を一度に転写できるか不安でしたが、なんとかなりました。
転写液を、乾く一歩手前の状態まで薄く塗るのがポイントです。

 

実は、100円ショップで売っている除光液でも転写は可能です。
ただ、こちらはよりタイミングがシビアなうえ、せいぜい15㎜くらいまでの印面しかまともに転写できません。

 

 

 

多少線が薄い部分もありますが、これなら彫れます。

 

次からはいよいよ荒彫りです。

 

 

 

 

 

 

続く。

 

 

 

◆ 動画 ◆

 

【手彫り】歳の印を彫る。02荒彫り④60時間経過

 

YouTube
https://youtu.be/Hwx4LjAXGGw

 

ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36041993

 


ドキュメント:歳の印2019 その4「組み立て準備」2019.12.03


東急ハンズで加工しきれなかった部分を、ひたすらギコギコ削る。
自宅にも古い大工道具はありますが、やはり新品は切れ味が違います。
切った後はヤスリで表面を滑らかに。

 


数時間をかけて木材加工が終了。

あとは印材と接する部分に防御を兼ねた緩衝材を貼り付けて、パーツが完成。

 

 

 

 


これでもそれなりに固定できると思いますが、念のためもうひと手間。
以前買った、印刀の刃と柄を固定するために使う巻き籐を、全体に巻きつけて補強することにしました。

 


でもそれは、印材の下準備が終わってから。

 

とりあえず仮組みをしてみて、問題なさそうなので次の作業へ。

 

いよいよ、印材の加工へ入ります。

 

 

 

 

続く。

 

 

 


◆ 動画 ◆

 

【手彫り】歳の印を彫る。02荒彫り③40時間経過

 

彫っても彫っても終わらない。


YouTube
https://youtu.be/Ynk09hYAARU


ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36037940

 


ドキュメント:歳の印2019 その3「木材加工」2019.12.02

 

苦労して書き上げた設計図を持って、いざ東急ハンズへ。

 


しかし、ここでまた想定外の事態に。

 


細かすぎて加工できないと断られてしまいました。

 

篆刻台を作りたいなら、専門業者に頼んだ方がいいとも。

そんな時間と金があるなら最初からここには来ません。

 

 

出直す時間も惜しいので、設計図は泣く泣く廃棄。

売り場にある加工済みの木材を組み合わせ、同じ機能のものを作ることに。

数十分の熟考の末、最低限の機能を保ちつつ、最低限のパーツと加工で作り上げる案を決定。

その場で加工をお願いしてすぐ持ち帰りたかったのですが、時間が迫っていたので後日取りに行くことにしました。

 

 

そして、ようやく材料が手に入ったものの、ここからは自力で加工しなければなりません。

 

その加工用に大工道具もいくつか購入し、今後数日はひたすら木材加工です。

 

 

 


続く。

 

 

 

 

◆ 動画 ◆


【手彫り】歳の印を彫る。02荒彫り②20時間経過

 

YouTube
https://youtu.be/Xkg3cgSBBOk

 

ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36034321

 


ドキュメント:歳の印2019 その2「台座づくり」2019.12.01

 

印稿が完成し、9センチ角のハンコも届いた。

 

これで作業に取り掛かることができる。

 


しかし、ここで重大な事実が発覚。

 

9センチ角を固定するために、かなり大きな篆刻台をお借りしていたのですが、それすらもハンコが大きすぎて固定できない。

 

この大きさが入る篆刻台を発注するにはかなり時間がかかるし、なにより高額。
またもや自力でなんとかするしかありませんでした。

 

 

まずとりかかったのは、設計図づくり。

既存の篆刻台を測量し、そのまま巨大化させます。

 


この篆刻台というもの。
実は非常によく考えられた構造をしていることに気づきました。
今まで大して考えずに使ってきましたが、先人の知恵が詰まったものであることを実感します。

 

 


PC上で図面も書き、次は東急ハンズで木材を加工してもらいます。

 


続く。

 

 

 

◆ 動画 ◆


【手彫り】歳の印を彫る。02荒彫り①

いよいよ荒彫り開始。まずは枠から

 

YouTube
https://youtu.be/jCudp6g3gb0

 


ニコニコ動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36029679